硬質陶器 マグ E
硬質陶器の強さと
どこか儚いマグカップ
昭和初期、日本の家庭に“洋”の風が吹き始めた頃――
その時代に生まれたマグカップが、長い眠りを経て私たちのもとへ届きました。硬質陶器ならではの丈夫さと、使うたびに表情を変えていく貫入の美しさ。製造当時の技術や材料が生んだ個体差が、「デッドストック」ならではの奥ゆかしい存在感。日常の一杯にそっと添えてみませんか。
貫入が紡ぐ“時のレイヤー”
やわらかなアイボリー地に浮かぶ繊細な貫入(かんにゅう)が、まるでアンティークのレース模様のように広がる硬質陶器マグカップ。クラシカルな欧風シルエットと、日本の窯元が培った技術が出会い、時を重ねるほど深みを帯びる――そんな“育てる洋食器”です。紅茶のタンニンやコーヒーオイルを受け止めて少しずつ陰影を深めます。
ボウルシルエットで包み込む
口径9.8 cmのゆったりとした開きと曲線的な腰のくびれが、カフェオレやスープをふわりと受け止めるボウル形。縁のわずかな反り返りは口当たりをやわらげ、香りを逃がしにくい設計です。
艶やかなアイボリー
高温で焼き締めた白磁質の生地は、スプーンでかき混ぜてもキズが付きにくい硬さ。内面も外面も釉薬がしっかり乗り、艶やかなアイボリーが印象的です。
アーチハンドル
細身でやや外側へ弧を描くアーチハンドル。指先が自然に収まる立ち上がりです。
昭和技術の“限界点”が生んだ硬質マグ
高度経済成長のただ中――燃料・原料・窯の温度管理すべてがまだアナログだった昭和の工房では、1300℃近い高温焼成こそ試みられたものの、炉内の温度ムラや不均一な冷却が避けきれませんでした。その“ギリギリ”の環境で焼き締められた硬質陶器は、素地と釉薬が一体化し切らずに微細な貫入が走り、わずかな鉄粉もそのまま表情へ――。 当時の技術の天井に触れながら量産と手仕事を両立させた痕跡が、現代の磁器にはない個体差と奥ゆかしさを宿しています。このマグは、昭和の職人たちが「丈夫さ」と「美しさ」を両立させるために挑んだ試行錯誤の結晶。完璧を目指しきれなかったからこそ、今の私たちに唯一無二の景色を届けてくれるのです。
※デッドストック品のため、釉薬ムラや黒点、突起、ざらつきなどがみられる場合がありますが、いずれもご使用に支障はございません。“一期一会”の味わいとしてお楽しみください。
気になるところ、まとめてみました
【Q&A】
Q. 硬質陶器(こうしつとうき)とは?
1300℃前後の高温で長時間焼成し、素地と釉薬がほぼ一体化するまで緻密に焼き締めた磁器質のうつわ。吸水率はほぼゼロに近く、スプーンでかき混ぜても傷が付きにくいほど硬度が高いのが特長です。透光性は一般的な白磁より低めですが、そのぶん厚みを抑えても割れにくく、日常使いに適した“タフ&スムース”な素材として業務用食器にも採用されています。
Q. 貫入に色が入るのは汚れているってこと?
A. いいえ。貫入は釉薬の表面に入るヒビのような模様で、内部まで割れているわけではありません。飲み物の色がゆっくり染み込んでいくことで、あなただけの風合いが育ちます。清潔に保てば、衛生面の心配もほとんどありません。
Q. 昭和初期のものって割れやすくない?
A. 硬質陶器は磁器に近い構造で、しっかりと高温焼成されています。普段使いにも耐えうる丈夫さを持っていますが、落としたりぶつけたりは避けて、丁寧にお使いください。
硬質陶器 マグ E
- 配送料無料
- 小物便での配送品に関しまして、
【合計金額が税込11,000円以上で送料無料となります!】
※家具に関しましては、別途送料がかかってまいります。
※北海道・沖縄・離島地域は+880円かかってまいります。
- detail
-
商品番号 187608627 生産国 日本 素材 硬質陶器 サイズ 外寸11.8×9.8×h6.2cm
口径Φ9.8cm
指穴:約1.7×3cm注意事項 デッドストック品は現在は生産されていない、未使用長期保管品となります。
色ムラや傷など表面上に様々な個体差がございます。
デッドストック品につき正規の表記がない為、保証は致しかねます。
破損以外での返品・交換は致しかねますので、予めご了承の上ご購入くださいませ。
◎トラブル防止のため、申し訳ございませんが、ラッピングをお断りさせていただきます。配送ランク 小物便
- おすすめ商品